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経験の怖さ
こんにちは。
大阪メトロ天王寺駅・近鉄阿倍野駅直結のホテル都シティ大阪天王寺内にある、こめだリラクゼーション&フィットネスのトレーナーの飯塚です。
今回のコラムは「経験が引き起こす日常動作への影響」についてお話します。
少し心理学の領域になるお話かも知れませんが、人間の行動のそのほとんど(約90%以上)は無意識に行われていると言われています。
例えば、皆さんがある程度高いところからジャンプをするとしましょう、まずどういったことを考えるでしょうか。
「これぐらいだったら跳べる」・「もしかしたら怪我をするかも」・「どうすれば安全に跳べるだろう」etc..
人によって様々で、恐らくジャンプ前には『経験』が皆さんの思考や行動に影響するかと思います。
この経験というのは身体を危険から守る上では非常に大切ですが、時にして皆さんの身体の機能を低下させていることもあります。
これは実際に当施設を利用して下さっている方の一例なのですが、当初その方は50代女性で右肩の痛みを訴えていらっしゃいました。
お話を聞いていると、ある日を境に急に肩に痛みが出てきて、さらに左肩と比べても明らかに動きが悪くなってきたということでした。ずっと痛みがあったのでしばらく(約2カ月程)安静にしていたそうです。
それでも痛みはあまり引かなくてむしろ少し痛くなってきていて、肩も相変わらず動きが悪い状態なので、我慢できずクリニックに相談に来てくださいました。クリニックではレントゲン上問題はなく、動作を入れた方が良いという事で当施設利用に至りました。
我々トレーナーはクリニックでの診察結果を受けて身体の簡単な動きを評価してみましたが、痛みのある右肩の周辺はかなり筋肉が硬くなっていて、他の身体の部分にも動作上悪影響が出ているのは一目瞭然でした。
正直こういったケースは残念ながらよくあります。私も今まで何人も似たケースで身体をみさせて頂いたことがあります。こういったケースでよくあるのが今回のコラムのテーマでもある「経験が引き起こす日常動作への影響」です。
それはいったいどういう事か、キーワードになるのが「痛み」です。先ほどの話にもある様に皆さんの思考や行動には経験が影響すると言いました。
この女性の方も痛みに対する経験から、安静にするといった行動を取っていらっしゃいました。
全てのケースにおいて当てはまることではないので十分に注意して頂きたいのですが、今回の場合には痛みに対して身体は防御反応を起こすので筋肉を固めます、さらにはしばらく動かさない期間があったことで筋肉の拘縮が始まっていました。
早期段階での診察と無理のない範囲での動作介入があれば、少し結果は変わってきたのかなと思います。
それでも少しずつ丁寧に肩の痛みに繋がっている原因を追究し、動作や姿勢を改善していくために多少の痛みを伴いながらも続けて利用して下さいました。
2~3カ月たったころ頃には肩の可動域・痛みはほとんど改善されて、現在は肩の痛みのみならず、他の部分にも今回のようなことが起こらないように、毎朝のランニングを楽しみながら、コンディショニングトレーニングを生活に取り入れて下さっています。
これが最初の痛みから、何年も何十年も期間が経ってしまって、もしかすると肩が全く動かなかくなったり、姿勢不良から少し動くだけでも身体の様々な部分に痛みが生じてもっと大変だったかもしれないと想像すると、『怖さ』をおぼえます。
如何でしたでしょうか。皆さんも身体に痛みや違和感を感じた時には、すぐに近くの病院やトレーナーに相談して頂ければと思います。
こめだフィットネストレーナー一同は、皆さんにとって「かかりつけのトレーナー」のような関わり方を目指して活動しています。
何より我慢や放置は禁物です。そこまで大したことがなかったことでも取り返しのつかない状態に繋がってしまうかもしれませんよ。
無理はしていませんか?その動き大丈夫ですか?自分の身体の声を聞いてくださいね。
ではまた次回お会いしましょう
飯塚