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パーソナルジムBIOHACKで受けられるIASTMについて解説!

こんにちは。

パーソナルジムBIOHACKのトレーナー、坂内です。

 

突然ですが、皆さんは『IASTM』という単語を聞いたことがありますか?

 

アメリカではプロスポーツチームでも重宝され、

メジャーリーグやNBAなどでも治療やリハビリの一環として『IASTM』が取り入れられています。

 

今回は、パーソナルジムBIOHACKにて、

ATC(米国資格認定委員会認定アスレティックトレーナー)である私、

坂内が提供させて頂いているサービス『IASTM』について掘り下げていきたいと思います。

 

 

(当施設では SMART TOOLSⓇ を使用しています)

 

パーソナルジムBIOHACKで受けることができるIASTMとは??

 

IASTMとは

Instrument (器具)

Assisted (補助)

Soft Tissue (軟部組織)

Mobilization (モビライゼーション)

の頭文字を略したもの。

 

つまり、器具を使用しながら軟部組織(筋肉や筋膜など)にアプローチをかけて

組織の活性化・柔軟性を生み出す手技法です。

 

準医療従事者による軟部組織の治療テクニックの一つとして、

近年、欧米では知名度が高いテクニックですが、

古くは中国東洋医学の「かっさ」がルーツともいわれています。

 

使い方としては専用のクリームを塗布し、

肌の上を若干擦るようにしながらツールを滑らせていきます。

部位によっては服の上から使用することもあります。

 

IASTMは、主にfascia(ファシア)という組織へ働きかけています。

 

Fascia(ファシア)とは?

fasciaという組織は日本語でよく「筋膜」と訳され、

筋繊維の一本一本をその名の通り膜の様に覆っている組織として認識されていることが多く、

鶏肉の皮をはがすとくっついてくる白っぽい膜のようなものが例に挙げられることが多いです。

 

ですが、これは正確にいうと「筋筋膜」であって、英語に訳すと「myofascia」と呼ばれるもの。

「fascia」とは「筋筋膜」も含めた、表皮や脂肪組織、筋肉や靭帯、臓器などを貫通して

全身に繋がっている網目状に存在している組織を指します。

(MihaPowerより引用)

 

fasciaは水分が豊富な組織で、上の写真の様にとてもみずみずしく、かつお互い複雑に絡み合っています。

部位ごとに配合比率の差はありますが、水の他に主に

コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸で構成されています。

 

体のあらゆる場所に存在するfasciaですが、怪我などによる炎症や過活動、

反対に動かないことによる不活動で組織間の水分の流れが滞ると、

このfasciaの伸張性や柔軟性が失われ、ガチガチになったり、ねちゃねちゃになったりします。

何となく体の動きが悪くなりそうな気がしますよね。

 

また、近年fasciaは感覚受容器としても機能しているということが分かってきました。

そのため、fasiaは圧や温度の変化、振動、炎症、ストレッチなどに反応するといわれています。

 

IASTMに期待できる効果

IASTMに期待できる効果は様々です:

 

①組織的なアプローチ

IASTMはコラーゲンなどのfasciaを構成する組織の質の変化に対して有効だといわれています。

質の変化=粘性の変化。先ほど述べたように、ねちゃねちゃ、もしくはガチガチになってしまうことです。

これをIASTMの刺激によってターンオーバーを促してあげたり、

組織同士の滑りを良くしてあげることで再びなめらかに動くようにしていきます。

 

②神経系への刺激

IASTM自体の重さによる圧や、IASTMを細かく動かすことによって生じる振動は

神経系への刺激となります。そうすると副交感神経が活性化されて筋肉の緊張が落ちて、

筋肉が伸張性を取り戻すことで可動域や動きの改善へと繋がっていきます。

また、過敏になってしまった神経の感度を落としてあげることで、

痛みのコントロールや改善も期待ができます。

 

③初期回復時の再合成の促進

線維芽細胞(せんいがさいぼう)とはfasciaの成分でもある

コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸を生成する細胞で、

怪我などで損傷した部位を補修するためにとても重要な細胞です。

IASTMで刺激を与えることによって、この線維芽細胞を活性化させることができるといわれています。

 

IASTMの適応例

・テニス肘、ゴルフ肘

・四十肩、五十肩

・アキレス腱炎

・筋筋膜性腰痛症

・ジャンパー膝、膝蓋腱炎

・ランナー膝(腸脛靭帯炎)

・足底筋膜炎

・急性、亜急性、慢性捻挫

・肉離れ

・瘢痕

など、様々な症状がIASTMの適応となっています。

 

パーソナルジムBIOHACKでIASTMを取り入れる理由

筋肉の緊張が強かったり、特定の動きで痛みが出てしまう、

そのため代償動作を起こしてしまうなどがあると、

せっかくのトレーニングも効果が半減してしまうでしょう。

筋緊張を取り除いて動かしやすくしてあげること、痛みをコントロールし、主観を変えてあげること。

まずは体を「いい感じ」にしてあげることで、

その後のトレーニングもよりその効果を期待できます。

だからBIOHAKでは、状況に応じてIASTMをパーソナルトレーニングに組み込んでいるのです。

 

そして、IASTMとコンディショニング トレーニングによるエクササイズを

適切に併用することによって、脳を再教育し、

本質的な痛みや可動域の改善を目指していきます。

 

まとめ

・IASTMは専用の器具を使用し、主にfascia(ファシア)という組織へと働きかける、

海外ではプロチームでも活用されているツールです。

 

・fasciaの質が変化することで、可動域の制限や痛みなど、

体の不調を招くことがあります。

 

・IASTMで圧や振動などの刺激を与えることにより、

fasciaの質を変化させ、痛みのコントロールや

可動域、動きの改善へと繋げていくことができます。

 

 

パーソナルジムBIOHACKでは、利用者様のお身体の状態に合わせて

IASTMを適宜セッションに組み込んで、より効果的なトレーニングを

提供できるようにしています。

 

是非、一度体験してみて下さい!

 

 

 

 

参考:

Blottner D, Huang Y, Trautmann G, and Sun L (2019). The fascia: Continuum Linking Bone and Myofascial Bag for Global and Local Body Movement Control on Earth and in Space. A Scoping View. REACH-Reviews in Human Space Exploration.

 

Robert Schleip (2917). Fascia as a Sensory Organ: Clinical Applications. Terra Rosa E-mag No.20

 

MihaPower. Fasia-the missing link to human health and well being. https://mihapower.com/fascia