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より効果的に行うには?ストレッチについて解説します!

ブログをご覧下さりありがとうございます。

BIOHACK改め、Dr.KOMEDA Relaxation & Fitnessの

アスレティックトレーナーの坂内です。

 

・身体が硬い

・慢性的な疲労がたまっている

・運動を始めるとっかかりとして

 

…などといった理由で

ストレッチ

は幅広い人に知られていて、

方法や種類もさまざまです。

 

運動は苦手という人でも

ストレッチは定期的に行っている、

という人は多いと思います。

 

スポーツをしている人でも、

運動の前後はストレッチを必ずするように

指導されるでしょう。

 

そんなストレッチですが、

やり方を間違えると

望むような結果が出ないばかりか、

かえって身体にとってマイナスになる可能性があります。

 

このブログでは

・ストレッチの種類

・ストレッチがパフォーマンスに与える影響

・本当にストレッチで身体が柔らかくなるのか

・場面別ベストなストレッチ

 

を解説していきたいと思います。

 

ストレッチの種類

ストレッチには大まかに

・静的ストレッチ/スタティックストレッチ

・動的ストレッチ/ダイナミックストレッチ

に分けられます。

 

静的ストレッチは伸ばしたい筋肉を

反動を使わず一定の位置に固定し、

ある程度の時間その状態を保持し続けるものです。

そのため、呼吸を止めずに行う必要があり、自ずと

副交感神経が優位になる=リラックス効果も期待できます。

 

 

一方、動的ストレッチ

身体を動かしながら、反動を利用しつつ行う

ストレッチです。ラジオ体操も動的ストレッチといえるでしょう。

動きながらストレッチをおこなうので

筋温や心拍数の上昇といった効果も期待できて、

運動前の準備体操に取り入れられることが多いです。

 

ストレッチがパフォーマンスに与える影響

 

このように一口にストレッチといっても、

身体におよぼす効果は全く同じというわけでは

ありません。

 

たとえば、運動前のストレッチ。

静的ストレッチはリラックス効果も見込める、と

お話ししましたが、

これからさあやるぞ!という時に

リラックスするのも何だか違う気がします。

 

静的ストレッチを運動前におこなうことで

パフォーマンスにどんな影響が出るのか?

を調べた研究はいくつかあります。

 

ストレッチのカギ①:継続時間

 

たとえばKayら(2012)は過去の106もの研究を調べ、

その結果、うち61%の研究では静的ストレッチで

伸ばした状態を60秒以上保持した場合、

パフォーマンスが優位に落ちるということが

報告されていたそうです。

 

 

ここでのパフォーマンスとは、

筋力・パワー・スピードに関連した課題をこなすことで、

これらが低下するということは筋肉の収縮力や

力を発揮する能力が低下した、と捉えてよいでしょう。

 

また、静的ストレッチをキープする時間の違いで

パフォーマンス低下に影響があるのかも調べたところ、

60秒以上ストレッチした場合は前述のように

パフォーマンスが低下したのに対し、

一つのストレッチの時間を30秒以下にとどめた場合は、

大きなパフォーマンスの低下が見られたケースは

わずか14%であったそうです。

このことから静的ストレッチを短時間で行うほうが、

パフォーマンスを下げるリスクを回避できると

考えてよいかもしれません。

 

ストレッチのカギ②:いつ行うか?

 

ストレッチがパフォーマンスに与える影響として

運動の前、いつストレッチをするか?

というタイミングも考慮される要素のひとつです。

 

多くの研究は、静的ストレッチを行った直後の

パフォーマンスを調べていますが、現実問題、

ストレッチをして間髪入れずに動き出す人は

あまり多くないと思います。

水分補給をしたり、着替えをしたりと

何だかんだで時間が経つはずです。

 

 

 

そのため、静的ストレッチを長くしすぎると

筋肉の出力が落ちるという事実はある一方で、

その結果をそのまま現実の世界へ持ってきて、

静的ストレッチ=パフォーマンス低下

と言い切れないのもまた事実なのです。

 

ストレッチのカギ③:組み合わせ

 

静的ストレッチが多かれ少なかれ

パフォーマンス低下を招くリスクがあるのは事実。

ですが、やはりストレッチをすると気持ちが良いし、

運動前のウォームアップにも入れたいなという人も

いるでしょう。

そんな時は、もう一つのストレッチ・動的ストレッチや

スポーツの動きに特化したウォームアップと組み合わせて

おこなうことをお勧めします。

 

研究では、

静的ストレッチと動的ストレッチを行ったグループを比較し、

静的ストレッチ単体を実施したグループでは、

動的ストレッチグループと比べて

垂直跳びや20m走のパフォーマンスが大きく低下したことを確認。

 

その後、

静的ストレッチとスポーツに特化したウォームアップの組み合わせと

動的ストレッチとスポーツに特化したウォームアップの組み合わせを

行ったあとの垂直跳びと20m走のパフォーマンスを

再度比較したところ、その結果にグループ間の大きな差は

なかったそうです。

 

 

つまり、スポーツに特化した動きを取り入れることで、

静的ストレッチのスポーツパフォーマンス低下という

「ネガティブ」な部分を相殺ないし補強できるのではないか、

ということです。

 

本当にストレッチで体が柔らかくなるのか?

 

余談になりますが、ストレッチを30秒したところで

筋肉の伸張性はすぐには変わりません。

筋肉の組織の伸張性そのものを改善しようと思ったら、

一か所につき5分のストレッチを最低一週間に5日、

しなければならないと結論づけた研究もあります。

なかなか続けるのは大変そうです。

 

 

 

ではたかだか30秒~60秒ほどのストレッチで

何が起こっているかというと、

筋肉が伸び縮みすることで、組織へ水分がいきわたって

循環が良くなる→代謝がよくなる。

組織の滑走=滑りがよくなるため、

主観としての動かしやすさと硬さの解消

…などといったことがあげられるでしょう。

 

ですので、短時間のストレッチが無駄であるということでは

決してなく、むしろ、

日々の身体の調子を整えるコンディショニングの一環として、

是非とも習慣として行っていきたいことのひとつなのです。

 

 

場面別ベストなストレッチ

では、どんな時にどんなストレッチがおすすめか、

ここまでの情報をまとめていきましょう。

 

・運動後や一日の終わりなど、リラックスして疲労もとりたい時は

静的ストレッチを。長めにゆっくりと、呼吸を止めずに行う

 

 

・運動前にパフォーマンスを高める目的で行う時は

-静的ストレッチは長くても一か所30秒以下にとどめる

-動的ストレッチも入れて筋温も上げる

-動く直前には行わず、少し時間をあける

-スポーツに特化した動きなど、ストレッチ以外と

組み合わせると更に◎

 

 

 

柔軟性の高さが運動のパフォーマンスアップに

必ずしも直結しているわけではありませんし、

柔軟性があるからといって怪我をする可能性は

ゼロではありません。

 

しかし、そのどちらにとっても

重要な要素であることは間違いありません。

ストレッチをうまく使い分けて、

その恩恵を最大限に生かしましょう。

 

 

参照:

 

Blazevich A. J. et al. (2018). No Effect of Muscle Stretching within a Full, Dynamic Warm-Up on Athletic Performance. Medicine and Science in Sports & Exercise. 50(6).

 

Chaouachi A. et al. (2010). Effect of Warm ups Involving Static or Dynamic Stretching on Agility, Sprinting, and Jumping Performance in Trained Individuals. Journal of Strength and COnditioning Research. 24(8).

 

Kay A. D. and Blazevich A. J. (2012). Effect of Acute Static Stretch on Maximal Muscle Performance: A Systematic Review. Medicine and Science in Sports & Exercise. 44(1).

 

Taylor K-L. et al. (2009). Negative Effect of Static Stretching Restored When Combined with A Sport Specific Warm-Up Component. Journal of Science and Medicine in Sport. 12(6).

 

Thomas E. et al. (2018). The Relation Between Stretching Typology and Stretching Duration: The Effects on Range of Motion. International Journal of Sports Medicine. 39(4).